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Simon Singh「The Code Book」 「フェルマーの最終定理」はずいぶん前に読んだ。自然科学系の本はどうも敬遠しがちな私が彼の本をすいすい読んでしまうのは、ヒューマンドラマが描かれているためだと推察するのだが、そもそもそういう人文系の取っ掛かりがな…
エヴァリスト・ガロア生誕200年ということで大型書店の理工フロアではフェアを組んでいて、で化学者と共にその棚の前に立ちどれを読もうかと考えた。結晶理論との関連は薄そうだし中高生向きの本みたいだけど、でも小島さんは数学プロパーじゃない人に対して…
たしか筑摩書房のPR誌上だったと思うが、作家の桜庭一樹とちくま書房の編集者とが、新しく編纂された「ちくま日本文学」の作家選定について四方山話をしていた。(桜庭一樹があまりにブッキッシュなのに驚いた。)民俗学からいま選ぶんなら柳田國男と折口信…
自然界で一見ランダムに見える現象にも実は美しい数式(アルゴリズム)がかくされている、という視点のもとに、共振現象やフラクタルなどの考え方を、一般の人に理解できる形で概説した紹介書。あくまでエントリーモデルなので、書店で目次を見て既視感のあ…
篠原一男が亡くなったという報せを目にしたのは、六本木で呑気に黒豆コーヒーを啜りながら、ビル外壁のミラーガラスに映った電光掲示板のヘッドニュースをツラツラと眺めていたときだった。あんまりの突然さに泣いた、何故か涙が出たという感覚のほうが近い…
私がまだ高校生のときに、朝日新聞の書評欄にこの本が取り上げられてたのを何故だかよく覚えてる。当時はカオス理論や超ひも理論、ホーキングやアインシュタイン、マンデルブロ集合やアルゴリズムといったやや学術的な概念が、一般にも熱狂を持って迎えられ…
ル・コルビュジェ生誕120周年。去年末、着工から四半世紀を経て「フィルミニ教会堂」が落成したことも手伝って、ここ数ヶ月はあちこちでコルビュジェ特集が組まれている。 コルビュジェがそこでの余生を愉しんだ自作「カップ・マルタンの小屋(カバノン)」…
学問としての動物の死体解剖の話。研究手段が学問のジャンルとして成立するのもおもしろいことで、解剖学は、畜産学や遺伝学や医学や自然科学や博物学といった幅広い分野を繋ぐものだ。 海中哺乳類に特有の腎臓の形がゾウにも見られた、ということから、ゾウ…
遅ればせながら。プラネタリウムなかなかきれいです。投影面(距離)のアスペクト比が高すぎるのと、窓の外が明るすぎる(9車線道路…)のをホントどうにかしたい。 夜空を見て星座を見分けることは、絶え間なく発声される言語を文節し意味を理解するのと同…
歴史関係の書物あまり読まないが、参考文献がとにかく多くなるのだなと単純に思う。現世との縁が切れた場所(無縁)である寺社の周辺に歓楽街が発達する理由としては、たくさんの参拝客に対して商売できるからか、行商の自由が保証される場所であるからか、…
サブタイトルは「なぜ自然はシンクロしたがるのか」。ホタルの発光、心臓ペースメーカーなど、同期現象に関わる多様な研究を紹介する本。空間的な共振現象については、(建築畑の人間としては)そりゃそうでしょとしか言いようがないけれど、それを時間軸に…