2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ビチェ・ベンヴェヌート+ロジャー・ケネディ「ラカンの仕事」

感動的にわかりやすい!ラカン初心者に超オススメしたい。 第一に、ラカンの思想を各論文に分けてそれぞれ20ページ程度でコンパクトに解説してるのが良い。「胸像段階(幼児が鏡に移った自分の姿を見て、自分の外部に主体を形成するという論)」も「盗まれた…

「未来」2007年3月号(No.486)

文化の周縁的なエッセイが多い気がします、アフガニスタンとか民俗とか女性問題とか部落問題とか。

オノ・ナツメ「not simple」

2年前、ウェブコミック「comic seed!」に連載されていたのを読んでいた。同時掲載の他の作家がことごとくシュミにあわなくてもチェックし続けられていたのは、購読無料だったからとひとえに「not simple」が良かったからだった。この連載が完結した直後に出…

ジャック・ラカン「家族複合」

ラカン強化中。かなりランダムに選書したはずなのに、デリダもバトラーもジジェクもラカンをレファレンスしてるんだもんな、無視できない。でも「エクリ」には踏み切れない…。

A・J・クィネル「燃える男」

例によって知らなかったけど、映画化されていたらしい。華々しい戦歴を持つがすっかり燃え尽きた傭兵クリーシィが、ある少女のボディーガードをしている最中にその子を殺されてしまい、復讐をするという話。 いいストーリーだけど、微妙に私好みの埒外だった…

スラヴォイ・ジジェク「斜めから見る」

ヒッチコックを主な題材として、ラカン的にストーリーを分析し、登場人物がどのような作用を表現しているのかを論じている書。ヒッチコック映画はあまり見てないが、ヒッチコック的スリラー/サスペンス/ホラーは活字では大変なじみがあるので(中高生時代…

二ノ宮知子「のだめカンタービレ(17)」

ようやく千秋くんの父親が登場したけど、彼のファルスはホントの意味ではヴィエラ先生なんでしょね。ヴィエラの登場なくしてはこのコミックは終わらない。

ジュディス・バトラー「ジェンダー・トラブル」

性(ジェンダーは勿論、セックスまでも)がいかにして人工的に構築されたのかを論じるのがこの本の主旨。1990年に出版されて、当時のジェンダー論を刷新したのらしい。 政治/権力/法/禁止などが身体に配備させる性欲の機構に関してフーコーを援用し、メラ…

浦沢直樹「PLUTO(1)〜(4)」

プルートゥ1巻分の謎があれば、ミステリファンはゴハン3杯頂けるのですが。

スティーブン・ストロガッツ 「SYNC」

サブタイトルは「なぜ自然はシンクロしたがるのか」。ホタルの発光、心臓ペースメーカーなど、同期現象に関わる多様な研究を紹介する本。空間的な共振現象については、(建築畑の人間としては)そりゃそうでしょとしか言いようがないけれど、それを時間軸に…

津田雅美「彼氏彼女の事情(19)〜(21)」

完結。このマンガは前半がコメディとして面白い。庵野秀明が制作したアニメ版も然り。

大岩ケンヂ/原作:滝本竜彦「NHKにようこそ!(3)〜(5)」

もともとは2年前、ライトノベルが流行り始めたらしかった頃に、ラノベへの足掛りの一冊として原作の小説を読んだのだった。(←斉藤環とか信頼できそうな人々が批評の俎上にのせていたから。ロードス島みたく連作じゃないのも有難かった。)2年前も今も、原…