2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

カトリーヌ・アルレー「死の匂い」

怖い怖い怖い怖い、アルレー怖い! 富も美貌も手中にしている高慢な悪女が、自分が操縦しているはずの男の知略に序序に墜ちて破滅(自滅)するまでのストーリー。「わらの女」と基本的な展開は同じなんだけど、何が怖いって、彼女の勝機が削がれて行くにつれ…

大江健三郎「臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ」

エドガー・アラン・ポーの詩「アナベル・リィ」をモティーフにした小説。日夏耿之介訳でときどき引用が挿入されている。ノーベル賞受賞作家や彼の映画監督の義兄や障害のある息子が出てきますが勿論私小説ではない。タイプとしては「人生の親戚」とか「もう…