2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ちくま」2008年1月号(No.442)

総合出版社のPR誌ってゴッタ煮だ。掲載されてるのの半分くらいは読むに耐えないか趣味が違いすぎてついてけない。でも趣味が違いすぎても、穂村弘さん。バカっぷりが冴えてて感銘を受けました。「教えてあげてもいいけど、あたしの仕事の邪魔しない?」ぽわ…

J・M・クッツェー「マイケル・K」

鴻巣友季子さんの翻訳によるクッツェーは、一人称で行われる思考の成り行きを、言葉を次いでいくままに訳しおろすような体裁にしていて、その独特の癖がわたし好みだった。「夷狄を待ちながら」は彼女の訳ではなかった。文の流れがやや滞留気味なのが気に障…

大宮勘一郎「ベンヤミンの通行路」

曇り空の日の風景は繊細で美しい、と感じたことがあった。数週間前の午前中、等々力の駅から多摩川の方向へまっすぐにのびる道を、遅刻しないように足早に、ぱらつきはじめた雨が顔にかからないように俯いて、ただひたすら歩いていて、環八との交差点に差し…

よしながふみ「大奥(3)」

新年早々にこんなこと書くのも何ですが、ホモセクシャルが一掃されてますがいいんでしょうか?このままじゃ普通のおとなしい時代物だと思うんですが。