2008-01-27から1日間の記事一覧

J・M・クッツェー「マイケル・K」

鴻巣友季子さんの翻訳によるクッツェーは、一人称で行われる思考の成り行きを、言葉を次いでいくままに訳しおろすような体裁にしていて、その独特の癖がわたし好みだった。「夷狄を待ちながら」は彼女の訳ではなかった。文の流れがやや滞留気味なのが気に障…