スティーブン・ストロガッツ 「SYNC」



サブタイトルは「なぜ自然はシンクロしたがるのか」。ホタルの発光、心臓ペースメーカーなど、同期現象に関わる多様な研究を紹介する本。空間的な共振現象については、(建築畑の人間としては)そりゃそうでしょとしか言いようがないけれど、それを時間軸に拡張させる辺りがとてもいい。また、線形性の説明から送電線の効率化にいたる、話題の触れ幅の大きさには脱帽。
できれば以下を改善されたし↓この本を読むほどには若くはないってことだろう、いろいろフラストレーションが…(笑)。
・シンクに関する研究が他分野を横断しているのはよく判るが、地図を示して欲しい。
・人物や研究に関する挿話と、研究内容の説明とがラップしすぎてしんどい。
・数式を挙げないのは良いが、グラフィック処理された演算結果くらいは挿入して。