「未来」2006年5月号(No.476)



ジャック・デリダ「エコノミメーシス」の、松浦寿夫さん評が掲載されてます。本のほう読んでないのでこの書評は紹介文として読むことにして、以下の点気になる。
・書評の前半と後半のつながりが薄い。カント「判断力批判」のパレルガを介して前半の「表層云々の建築」と「エコノミメーシス」を結びつけている按配らしいが、冒頭と締めがあまりにもかけ離れてて連想ゲーム状態。
・「暫定的に1980年前後からの、表層のマニエリスムの様相を呈する建築」が具体的に何をさしているのか不明快。時期的にポストモダン後期以降だから、シネマ・ライズ、ドーリック、コイズミライティングシアター、ヤマトインターナショナル等、ファサードが空間構成から独立して成りたっているような建物のことを指しているのか?それとも一般的に、バブルを迎えて多装飾になった商業ビルのことか?