魚喃キリコ「strawberry shortcakes」



こういうの読むと、自分はなんて健全であることかと思う。他人への嫌悪や憎しみや執着は十分に自覚しているけれど、それは必ずしも自分の苦しみへとは直結しない。だから、(このストーリーの登場人物たちのようには、)苦しみをさらけだして救済される必要すらない。自分の醜さを俯瞰したとき、自分のことをそれでも好きでいられるということは、生き延びるための強力な武器になる。