デイヴィッド・スタウト「カロライナの殺人者」



アメリカ探偵作家倶楽部最優秀処女長編賞受賞作。初版1988年です。ノンストップ・ミステリでもあるけど非常にジャーナリスティックにアメリカの傷を描いている。
南北戦争直後の南部に起こった白人少女2人の殺人事件の犯人として、14歳の黒人少年が死刑に処される。そして40年後ベトナムでの敗北の後、彼の甥にあたる青年が現地に赴いて事件の真相を突き止める。
ここはサウスカロライナなんだぜ、ここではよそ者はすぐ分かる、黒人を手なずける術を身につけろ、私刑に用心しな、これはデリケートな政治問題になる。