コレット「シェリ」



私は健全すぎるのかもしれない。登場人物の49歳の高級娼婦、姿の美しい人という設定なのだが、老いを嘆くにもかかわらず、衣装で皮膚のたるみをごまかしたり、長年の手練手管で若い男をやりこめたりしてて。老いるのが怖いなら身体を鍛え食事に気を使えっての。教養を磨き美意識を発展させることを怠るなっての。…って、トレーニングジムでバイク漕ぎながら岩波文庫読んでると、ツッコミたくもなります。
とまれ、濃厚な空間を表現できてる、いい小説です。前述の女は頑丈な煉鉄製のベッドで寝んでいるのですが、それはまさに檻だよね。続編も読む予定なので、また後ほど。