細野不ニ彦「ギャラリーフェイク(11)〜(18)」



10巻まではリアルタイムで読んでたので……10年越しのコンプを目指せ!でも借りた本。新国立劇場で現代悲劇を見る傍ら、「君に届け」とか「ギャラリーフェイク」の貸し借りやってる私ってカッコイイ(泣)。サラちゃんとフジタとの仲が全然進展しないけど、まさか最後までこのままなのかな。
マンガから得る知識を侮るなかれ、とは、小学生のとき読んだ日本史マンガの遺産でセンター試験まで食いつないだ実績から導かれた言葉。「ギャラリーフェイク」は美術内でのジャンルの振幅がかなり大きいのでホント勉強になります。美術ファン同士の会話って成立しないことが多々ある。めいめいが自分の好きなジャンルに偏重してしまってお互いの知識が交差する着地点が見つけにくい上、たとえば音楽のように「評価の定まっていないポピュラーな作品」が無いから、話のネタに挙げる作品にも困窮する。という訳で、この本読むといろんな話にくいついていけるからお得です。本当に知識教養がある人というのは、ある特定の画家について持論を展開できるばかりではなく、相手が任意のジャンルを持ち出したときにそれにも対応できるもので。例えばホッパーについて語ってたらクールだけど、本当のところはクールベでもデミアン・ハーストでもアボリジニ・ドリーミングでも何でもござれい、ってそういうのいいな←妄想です。