ソポクレス「オイディプス王」



アンチゴネーが同時収録されてるのは新潮文庫のほうだった…。でもオイディプスも久し振りに読んでやっぱり面白い。岩波文庫は重宝だ、ていう感覚の裏付けってこういうことだ。
解説に大きく頷く箇所あり。有名なスフィンクスの謎掛け(←謎を解いて退治したのはオイディプス)は「汝自身を知れ」をいう意味であり、ソポクレスの「オイディプス王」は己自身を知る過程で起きる悲劇であるということ。エウリピデスの「オイディプス」は、父王ライオスの神託背反ーオイディプスの悲劇ーエテオクレスらへの呪い、という3代に渡る悲劇として語られていること。古くはホメロスの「オデュッセイア」では、オイディプスは盲にもならないし国外追放されないし実母イオカステとの間に子供は生まれないということ。