よしながふみ「愛すべき娘たち」



たしか読んだのは6月ですが、一応メモ。よく考えたらこの漫画家さんの、「西洋骨董洋菓子店(1)〜(4)」「愛がなくても喰ってゆけます。」も読んでるわ。「大奥(1)〜(2)」も。
よしながさんの話し、「ものごとの本質を体得しててそれを語る人」ていうのが頻繁に出現して(必ずしも本質じゃないんだけど、そいつの中ではある種の哲学として完結している)、その人物の言葉によって常識的なものの見方による拘束から解放される、という構図がよくとられてる。読み手としては、ほう良いこと言わせるなあと感心してしまうのだけど、描きたいことを代弁させる装置が予めストーリーの中に組み込まれているとも言えて、でその証拠と言えるのかどうか、彼女の漫画はセリフがけっこう長かったりしている。
「愛すべき娘たち」では大橋くんがこの役割を顕著に果たしている。彼の悟りきった言葉の数々がなければ、母娘の微妙な心情を理解できる読者なんていなかったろう。







西洋骨董洋菓子店(1)〜(4)」









「愛がなくても喰ってゆけます。」









「大奥(1)〜(2)」